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MBC2を使う

対応ファーム v0.200 / 最終更新 2026-07-15

メニューの各項目の使い方をまとめます。操作はすべて本体のツマミ(ロータリーエンコーダー)1つで行います。回して項目移動・値の増減、押し込んで決定/値変更モードの切替です。

このページの内容
  1. Manualで手動実行する
  2. プログラムを作る・編集する・実行する
  3. ログ・グラフを確認する
  4. Motor Testメニュー
  5. BattEmulateで電池を再現する
  6. AccelTestで負荷特性を測る
  7. 本体設定(Setting)
  8. 校正(Calibration)
  9. WiFi設定とファームウェア更新
  10. User Guide(QRコード)
メニュー画面
メニュー画面。Manual / Program / Log / Motor Test / Setting / User Guide の6項目

1Manualで手動実行する

メニューから「Manual」を選ぶと、プログラムNo.0が即時実行されます。プログラムNo.0は初期状態では設定電圧0.0Vのため、電圧を手動で変更してモーターに電圧をかけます。回転方向・電圧はいつでも変更でき、とりあえずモーターを回してみたいときに使います。

2プログラムを作る・編集する・実行する

「Program」を選ぶとプログラム変更画面に移動します。モーター慣らしの段取り(プログラム)を設定し、そのプログラムを実行する画面です。

プログラム変更画面
プログラム変更画面(No.2 DASH / 5ステップ / Target 34000rpm)

プログラムの考え方

1つの「プログラム」は5つの「ステップ」で構成されます。各ステップでは電圧・回転方向・実行時間・冷却時間を設定でき、実行するとステップ1から順にステップ5まで実行されます。目標回転数に達していなければ、慣らしを繰り返す「おかわり(サイクル)」の仕組みについては慣らしを学ぶを参照してください。

設定できる項目

項目内容
プログラムNo編集・実行するプログラムを選択(No.1〜50の50個を保存可能。No.0はManual実行専用)
プログラム名最大4文字(英数字 0〜9・A〜Z)
Cycle慣らしを最大何サイクルお代わりするか
rStop累積回転数の上限(回転上限)。設定値に達すると、目標回転数やサイクル数に関わらずその場で慣らしを終了する。「none」で無効
Target目標回転数。0〜99000rpmを1000rpm単位で設定。0rpmならおかわり判定なしで最大サイクルまで実行
指定電圧各ステップでモーターにかける電圧。0.0V〜9.0Vを0.1V単位で指定(設定画面の上限電圧が優先される点に注意)
回転方向N(正転)/R(逆転)/NP(正転パルス)/RP(逆転パルス)/−(当該ステップをスキップ)
実行時間0秒〜960分(16時間)。2分50秒までは秒単位、以降は分単位で増減
冷却時間実行時間終了後にモーターを休ませる時間。設定方法は実行時間と同様

Startで現在表示中のプログラムを実行(同時に変更内容を保存)、Backでメニューに戻ります(このときも変更内容が保存されます)。画面に表示されていない他のプログラムでも、変更があればまとめて保存されます。

モーター別のサンプルプログラム

ダッシュ系モーターの慣らしは、「結果確認フェーズ」→「慣らし実行フェーズ」の2段階で考えると組み立てやすくなります。まず3.0Vで正転・逆転を1分ずつ回して現在の回転数を確認し、続けて低電圧で正転・逆転を1時間ずつ回してブラシを慣らします。次はその考え方に沿ったプログラム例です(Cycle 20 / rStop 15.0M / 判定はTargetの回転数)。

ステップ内容
13.0V ・ 正転 ・ 1分 ・ 冷却5分(結果確認フェーズ)
23.0V ・ 逆転 ・ 1分(結果確認フェーズ)
3慣らし電圧(下表)・ 正転 ・ 1時間
4慣らし電圧(下表)・ 逆転 ・ 1時間 ・ 冷却5分
5未使用(OFF)
モーター慣らし電圧(Step3/4)目標回転数(Target)共有リンク
マッハダッシュ1.2V38,000rpm開く
ハイパーダッシュ1.5V33,000rpm開く
パワーダッシュ1.2V35,000rpm開く
スプリントダッシュ1.1V38,000rpm開く
ダッシュ系モーターの慣らし電圧は、だいたい10000rpmで回るくらいの電圧を目安にすると、モーターごとのばらつきにも対応しやすくなります。上表の値はあくまで目安なので、お手元のモーターの回転数を見ながら調整してください。

チューン系モーターは削れやすいため、3.0Vで5分ほど回すだけで慣らしが進みます。慣らしフェーズと結果確認フェーズを分けず、3.0Vのままシンプルに組んでもかまいません。

上表の「開く」リンクは、下記のPCツール(MBC2 Program Editor)を共有リンク付きで開き、内容を確認したうえでMBC2に書き込めます。考え方の背景は慣らしを学ぶ>銅ブラシとカーボンブラシで慣らし方を変えるを参照してください。

共有リンクを開くと「総実行時間が◯時間と24時間以上です」という注意が表示されます。これはCycle(最大サイクル数)=20を上限までフルに繰り返した場合の見積もりです。上の例ではTargetを高めに設定しているため、多くの場合はrStop(回転上限)に達するか、Cycleが20に達したところで終了します。rStopで先に止まればこれより短くなりますが、いずれにしても長時間の慣らしになります。

PCツール(Web Serial)で編集する

本体のツマミで1件ずつ編集する代わりに、PC用のMBC2 Program Editorを使うと、50個すべてのプログラムをまとめて確認・編集できます。USBケーブルでMBC2と接続して使います。

PCでのみ動作します。スマートフォン・タブレットではご利用いただけません。
また、このツールは Web Serial API という仕組みを使うため、Google Chrome を推奨します。Chrome や Edge といった Chromium系のブラウザでしか動作せず、Safari と Firefox では動作しません。Macをお使いの場合も、SafariではなくChromeをインストールして使ってください。
プログラムの読み出しが極端に遅いときは、つなぎ直してください。どういうわけか、読み出しに時間がかかることがあります。そんなときは一度「切断」を押してから、もう一度接続しなおすと、素早くプログラム一覧を読み込めます。
共有リンクで受け取ったプログラムは、書き込み前に必ず内容(電圧・時間)を確認してください。他人が作ったプログラムをそのまま実行すると、想定より高い電圧・長い時間になっている場合があります。

プログラム実行中の画面

プログラム実行中(正転)
プログラム実行中(Normal・Running)
プログラム実行中(逆転・Step4/4)
プログラム実行中(Reverse・Step 4/4)

実行中でも電圧や回転方向を変更でき、高度な柔軟性を維持しつつ臨機応変に対応できます。ステータス表示の意味は次の通りです。

表示意味
Running通常の状態。指定電圧でモーターを回している
Pause一時停止中(時間は経過する)
Cooling冷却中。プログラムで指定した時間だけ回転を止める
Over Heat温度が高すぎるため回転を停止。冷めたら再開
Step Endステップが終了した
Finish!目標回転数を達成、または最大サイクルまで実行して慣らし終了
Over Current電流値が高すぎるため、故障や火災を防ぐため強制停止

画面下部の操作: 一時停止(時間は経過)/スキップ(次のステップへ)/実行停止&メニューへ戻る(強制終了)。

3ログ・グラフを確認する

「Log」を選ぶと、実行中または直前に終了した慣らしの結果を確認できます。ログは各サイクル・各ステップの最後の数値のみが記録されます(慣らしの結果が端的に表れているのが各ステップ最後の数値、という考え方です)。プログラム変更画面で回転方向を「−」に設定してスキップしたステップはログを取りません。

ログ画面(リスト表示)
ログ画面(リスト表示)。各ステップの Last/Max rpm・kv・電圧・電流・温度・時間

List/Graphボタンで表示形式を切り替えられます。グラフ表示では、選択したステップがサイクルを繰り返すごとにどう数値が変化したかを確認できます。

グラフ:Last rpm
Last rpm
グラフ:Max rpm
Max rpm
グラフ:kv
kv
グラフ:Current
Current
プログラム実行画面からLog画面に移動しても、ログ画面表示中にバックグラウンドでプログラムは実行され続けます。

4Motor Testメニュー

メニューの「Motor Test」から、電池特性の再現(BattEmulate)と負荷特性の測定(AccelTest)に進めます。

Motor Testサブメニュー
Motor Test サブメニュー

5BattEmulateで電池を再現する

BattEmulateは、指定した電池(開放電圧・内部抵抗・容量・化学特性)の放電特性を再現してモーターに電力を供給する機能です。実機の電池を用意しなくても、その電池を使ったときの挙動を確認できます。仕組みの背景は慣らしを学ぶ>電池の内部抵抗と端子電圧を参照してください。

BattEmulate設定(NiMH)
BattEmulate設定(NiMHプリセット)

電池プリセット

プリセット開始電圧内部抵抗容量化学特性
NiMH2.9V40mΩ950mAhNiMH
Alkaline3.2V200mΩ700mAhAlkaline
PowerChamp3.2V200mΩ720mAhAlkaline
Panasonic3.2V150mΩ850mAhAlkaline
Custom任意任意任意NiMH/Alkalineを選択可

NiMH・Alkaline・PowerChamp・Panasonicの各プリセットでは、化学特性(Chemi)は自動的に決まり選択できません。Customを選んだ場合のみ、化学特性をNiMH/Alkalineから選べます。設定した内容はStart/Backのいずれでも自動的に保存されます。

BattEmulate実行中
BattEmulate実行中。内部抵抗(40mΩ)と現在の端子電圧・電流が表示される
BattEmulateログ
BattEmulateログ(BatLog:RPM)。回転数の推移と平均値・内部抵抗を確認できる

6AccelTestで負荷特性を測る

AccelTestは、モーターの回転数や電圧、その他MBC2の内部的なデータなどを使用して、負荷がかかったときの回転数を推測する機能です(無負荷〜高負荷での回転数・電流の予測値)。考え方の背景は慣らしを学ぶ>負荷と回転数の関係を参照してください。

AccelTest設定
AccelTest設定画面(Volt / Dir / Count)
項目内容初期値
Volt測定に使う電圧(2.2〜4.8V)3.0V
Dir測定する回転方向。all(両方)/normal/reverseall
Count実行回数(1〜10)1

Startで測定を開始すると、モーターの回転数や電圧、その他MBC2の内部的なデータなどを使用して、負荷がかかったときの回転数を自動で測定します。測定中は電圧が自動で変化します(Voltで指定した電圧のまま回り続けるわけではありません)。

AccelTestは、モーターの状態や測定、および計算の都合上、1分以上かかる場合があります。アニメーションが動いている間は測定中ですので、しばらくお待ちください。
指定した電圧をかけてもモーターが回っていない場合は、No rpmと表示して測定を中断します。モーターの装着・ターミナルの接触・回転数計測キャップを確認してください。
AccelTest実行中
AccelTest実行中(AccelTest… / アニメーション表示)
測定中はダイヤル操作を受け付けます。途中でやめたい場合は通常通り操作で中断できます。
AccelTest完了
測定完了(Finish!)。正転・逆転それぞれのNo/Lo/Hi結果

測定が終わると Log画面と同じ要領で結果画面が開きます。Power Supplyで、想定する電源を切り替えられます。

Power Supply内容
MBC2MBC2の指定電圧をそのまま使用(内部抵抗0mΩ)
NiMH / Alkaline / PowerChamp / PanasonicBattEmulateと同じプリセット電池を想定

電圧・内部抵抗はその場で編集して試すこともできます(この変更はROMには保存されません)。正転・逆転それぞれについて、No/Lo/Hiの回転数・端子電圧・電流が表示されます。

AccelTestの結果は、あくまでも推測値であり、実際の走行で確認する必要があります。そしてその走行経験こそが、ミニ四レーサーにとっての成長につながります。
結果:MBC2
Power Supply: MBC2
結果:NiMH
Power Supply: NiMH
結果:Alkaline
Power Supply: Alkaline
結果:Panasonic
Power Supply: Panasonic
AccelTest実行中はLog画面を開けません(測定中に通常のManualモードのような画面へ遷移してしまうのを防ぐため)。結果は測定完了後にLogボタンから確認できます。

7本体設定(Setting)

Settingサブメニュー
Setting サブメニュー(Setting / Wifi / Calibration)
設定画面
設定画面
項目内容
Over Heatオーバーヒート判定する温度。達すると回転を停止し、3℃下がったら再開
Limit(上限電圧・上限電流)モーターにかける上限電圧、過電流を検知する上限電流。指定電圧より優先される
Brightness画面の明るさ(0〜16)。スマホで撮影するときは下げると映りが良くなることがある
Judgement Step目標回転数の判定タイミング。Last Step/1st Step/All Step
Low Voltage Mode低電圧での慣らし中(おおむね1.2V未満)に、ブラシの削りカスが詰まってモーターが途中停止することがある。回転が止まったことを検知して一時的にここで指定した電圧をかけ、再始動させる機能。止まったまま電圧をかけ続けるとコイルが過熱してモーターを傷めるおそれがあり、その防止にもなる。回り出せば元の電圧に戻る。設定値より低い電圧のステップにのみ働き、Manual実行時は無効。noneで使わない
Pulseパルス慣らし(N_Pulse/R_Pulse)の最低電圧・実行間隔・パターン(on/off/Linear)
Calibration校正画面へ
Initialize All Data設定・校正データ・プログラムをすべて初期化
Initialize All Data を実行すると、保存したプログラムを含むすべてのデータが消去されます。実行前に必要なプログラムを控えておいてください。

8校正(Calibration)

MBC2内部で測定した電圧・電流・温度の値が実測値からかけ離れている場合に、値を補正するための画面です。

校正画面
校正画面

校正は次の式で行われます。

電圧= 内部測定電圧 × 電圧補正率 / 100
電流= 内部測定電流 × 電流補正率 / 100
温度= 内部測定温度 + 温度補正値
モーターを回転させると逆起電力やスパークの影響で電圧・電流は絶えず揺らぎます。プログラム実行画面では見やすくするため加重平均していますが、校正画面では測定電圧をそのまま表示しているため、モーターを接続して校正する場合は揺らぎを考慮して調整してください。

duty(デューティー値、0〜8191)はモーターを回転させるパワーを示す値で、電圧そのものではありません。校正・電圧制御は必ずINA226センサーの実測値を基準に行われます。

9WiFi設定とファームウェア更新

Setting サブメニューの「Wifi」から、WiFi接続の設定とWiFi経由でのファームウェアアップデートができます。

WiFi画面
WiFi画面(WiFi Strength / Change Wifi / Firmware Update / Back)

WiFiに接続する(Change Wifi)

「Change Wifi」を選ぶと、MBC2自体がアクセスポイントになります。お手持ちのスマートフォンでWiFi設定画面を開き、表示されたSSIDに接続してください。

Connect this SSID by your phone 画面
本体側の表示。スマートフォンでこのSSIDに接続する

スマートフォンを接続すると、自動的に(または http://192.168.4.1 を開くと)設定画面が表示されます。「Configure WiFi」をタップします。

WiFiManager画面
WiFiManagerのトップ画面

接続したいご自宅などのWiFiを選択し、パスワードを入力して「Save」をタップします。

WiFi選択・パスワード入力画面
接続先WiFiの選択とパスワード入力
Saving Credentials画面
スマートフォン側に表示される確認画面

しばらくするとMBC2の画面がWiFi設定画面に切り替わります。WiFi Strengthが1以上になれば接続成功です。

WiFi Strengthは0〜4で表され、接続していない状態では0になります。

ファームウェアアップデート(Firmware Update)

WiFi経由でファームウェアを最新状態に更新できます。必ず先にWiFi設定を行ってから実行してください。

ファームウェアアップデート中の画面
アップデート中の画面(Starting OTA / Please Wait)

成功すると success、失敗すると Failure が表示されます。失敗した場合は何度か実行してみてください。

10User Guide(QRコード)

メニューの「User Guide」を選ぶと、このオンラインガイド(今ご覧のページ)へのQRコードが表示されます。スマートフォンのカメラで読み取ると、このサイトをすぐに開けます。ツマミを押すとメニューへ戻ります。

User Guide QR画面
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